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2011.05.04~05 甲斐駒ケ岳黒戸尾根

参加メンバー:Iろー,ucchiy,S理,S藤

記:S藤

5月3日:20時都内発―23時半頃駐車場着(仮眠)

5月4日:3:00起床4:50竹宇駒ケ岳神社・・・6:50二俣・・・8:30刃渡り・・・10:00五合目・・・11:10七丈小屋(休憩と準備)12:10・・・13:10八合目・・・14:50山頂・・・16:40七丈小屋(泊)

5月5日:5:00起床6:50・・・10:40竹宇駒ケ岳神社

(5月3日)

広々とした駐車場にテントを張って仮眠。テントを張っていたのは私たちだけで、静かな夜だった。駐車場には電灯のついた水洗トイレがあり、快適だった。

(5月4日)

快晴。登りはじめは雪もなく、枯れ葉の急坂をひたすら登っていく。最初の2時間位はザックが重く感じつらかった。途中から雪と氷が出てきたので、アイゼンをつける。黒戸山のあたりから小ピークがいくつかあり、頂上までまだまだ遠いなぁと感じながら歩いていた。Iろーさんやucchiyさんは、女子2人に合わせたゆっくりペースに眠くなったようで、「眠くなってきた」と何度かつぶやいていて、余裕な様子だった。

11時を過ぎて、遠かった七丈小屋にもようやく到着。すごくお腹が空いていた。小屋番さんがおしることコーヒーをサービスしてくれた。小屋は、どこもすばらしくきれいだった。トイレには便座カバーまでつけてあり、小屋番さんのきめ細やかなあたたかい人柄を感じた。小屋から山頂までには、凍った急坂が1箇所あり、通過に不安を感じた女子2人用に、Iろーさんがヌンチャクをかけてくれた。支点がないと怖かったと思う。セルフをとって進んだので安心して通過することができた。山頂は南アルプスを一望するすばらしい景色だった。頂上にいても、上半身はアウターなしでいられる暖かさだった。

下山はあっという間で、ところどころ踏み抜きながら小屋まで下った。登りでヌンチャクをかけてもらった箇所では、下りは女子用にそれぞれ30mロープを出してもらって、Iろーさん、ucchiyさんにビレイしてもらいながら下った。ロープがなかったら非常に怖い思いをしたと思う。

この日の小屋の宿泊は、私たちの他には単独行の男性が2人いらっしゃっただけで、広々とスペースをつかわせていただきのんびりした。

(5月5日)

晴れのち曇り。ゆっくり下る。山を登った満足感と、新緑の美しさに気持ちも華やいだ。新緑と雪山と同時に味わえてたくさん歩くことができて楽しい二日間だった。ヤシオがきれいに咲いていた。駐車場の辺りには桜もまだまだきれいに咲いていた。

2011.02.20 谷川岳西黒尾根

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山行者;A、E

0520時;谷川岳ロープウェー駐車場発、
状況;気温マイナス5℃、日の出前につき雲量不明、風力2
0610時;西黒尾根上の鉄塔前に着
1035時;トマノ耳着
1410時;西黒尾根より下山

【報告(文責E)】
稜線下まで微風。取り付き前、谷川岳登山指導センターへの計画書提出時、
「前日、降雪なく晴れ。稜線南側の雪庇に注意」と職員が助言。

踏み跡を辿り尾根上の鉄塔前に着く。ワカン必要なし。
尾根上の空は雲量2(快晴)、A、E、順調に進む。

国土地理院25000分の1の地図上標高1516地点手前数百メートルから、
Eがバテて一気にペースダウン。以後、Eは進んでは小休止を繰り返す。

標高1516地点からザンゲ岩までの区間、雪庇の張り出し甚だし。
稜線上にクラックが生じた雪庇も認む(写真)。

ロープを出さないまま、トマノ耳着。Eがバテているため、オキノ耳への前進は断念。
30分ほどトマノ耳に留まったのち、西黒尾根の下山開始。

途中の急傾斜地2箇所のうちザンゲ岩から数百メートル、
谷側急傾斜及び前進方向下り急斜度の地点、体力低下甚だしいE、確保無しの前進不可能に。
Aのロープ肩がらみ確保にバックアップされ当該地点通過。

Eが安全地点に下りたのち、Aの下りをEが確保。
E、セルフ確保及びビレイ解除等の声掛け失念、Aとの意思疎通に障害。通過に手間取る。
樹林帯に入り、時々足を取る深雪あり。Eの体力消耗甚だし。

1410時、西黒尾根下の道路着。

2011.01.29-30 赤岳

行程:
(1月29日)美濃戸口11:40・・・14:30赤岳鉱泉(テント泊)
(30日)赤岳鉱泉6:50・・・(文三郎尾根)・・・赤岳山頂・・・(地蔵尾根)・・・赤岳鉱泉(お昼ごはん+テント撤収)
・・・14:55美濃戸口

(1月29日)
新宿駅を7時20分に発つ高速バスに乗り、中央道茅野バス停まで向かう。茅野バス停から茅野駅まで早足で20分位歩き、10時20分茅野駅発の美濃戸口行きのバスに乗り換える。
どちらのバスも空いていた。美濃戸口には11時位に到着。冬の八ヶ岳ははじめて。
そもそも赤岳自体、高校生の時、夏に1度登った経験があるだけなので、とにかくわくわくしていた。
公共交通機関でも快適なアプローチに感動した。
美濃戸口から赤岳鉱泉まではゆるい登り坂を歩く。道が林道から山道にかわってもトレースがしっかりついていて安心。でも息があがった。

(1月30日)
朝から雪が降っている。とりあえず行けるところまで行くことで出発。行者小屋からアイゼンをつけた。
途中、一瞬霧が晴れ、山頂のあたりの山のラインが見えた。ものすごくきれいな景色に心が沸く。
高度が上がるにつれてピッケルを持っている側の手が冷えてきた。
ピッケルを左右交互に持ち替えて、空いているほうの手を手袋の中で握って温めながら登ったが、稜線に出て吹雪にさらされるといよいよ冷えて、結局山頂付近ではピッケルをぶらさげて歩くことになってしまった。
手の防寒について考え直さなくてはいけないと反省。
山頂付近の岩場の辺りでは、手を冷やさないことで頭がいっぱいで、ずれた帽子とサングラスで視界も狭くなって、楽観的な私もさすがに非常事態の気配を感じてみたりしていたが、Mさんはいつもと変わらない様子で先を歩いていくので、きっと山頂が近いからだろうと考え、安全に歩くことに集中した。
山頂が見えたときはすごく嬉しかった。
あとからMさんに、このときのことを聞くと、文三郎尾根を引き返すより、地蔵尾根まで出て下ったほうが早いから進んだとのこと。Mさんの的確な判断や行動力に感謝。
下りは地蔵尾根をシリセードしながら降りた。あっというまだった。楽しかった。
樹林帯に入るころには、心配の種だった手もポカポカ温まっていた。はじめての冬の赤岳、無事に登頂して下山できて本当によかったし嬉しかった。一緒に行ったMさんには二日間とにかくお世話になりっぱなしで、おそらくだいぶ心配もかけてしまった。一人で行くより大変な思いをさせてしまったと思う。大感謝です。

 

 

2010.12.31-2011.01.01 安達太良山

“年末年始はゆっくりしたい”との意見に押されて,安達太良山へのんびり年越しへ行くつもりだった。

ところが,予報通りの大荒れの天候と迂闊な道迷いと深くてふかふかの雪と慣れないシール登高のため,くろがね小屋に至るまでの夏ならコースタイム3時間程度の道に甚だ苦労してしまった。
くろがね小屋の素晴らしい温泉と小屋番さんたちの優しさが身に染みた。

元旦は予報に反して穏やかな天候だったので,頂上付近まで登ってみた。
安達太良山の火口越しに望む,東北のたおやかな山並みが美しかった。
慢心すべからずと山に諭された,今年最初の山行だった。

くろがね小屋より鉄山の威容 安達太良山の火口

 

巨大なエビノシッポ

2010.05.01-02 焼岳~西穂独標

ucchiy,いちろー(記)

GW前半は中ノ湯から焼岳を登り,西穂を目指した。時間切れのため西穂登頂はならず。核心はトレースのない場所を進む勇気とルートファインディングといったところだろうか。ビバークも経験し,GWらしからぬ,人とほとんど会わない静かな山行だった。

4月30日金曜夜,慌ただしくパッキングを済ませて毎日アルペン号が待つ竹橋へ。荷物は余裕で20kg超。

5月1日5時過ぎに中ノ湯で放り出されるようにバスを下りると何と雪がちらついていた。ト伝の湯の管理小屋があるので水道くらいあるだろうと高を括っていたが,釜トンの横から放出している水を沸かす羽目に。冷たい風に身を縮めながら準備をして0600登山開始。
最初からもの凄い急登であえぎながら登っていると薄く雪の積もった石の上で足を横に滑らせて転倒。右膝を強打し,開始1時間でGW敗退かと一瞬目の前が真っ暗になったが,外傷はなく軽い打身で済んだ模様。
重荷と寝不足のためコースタイムにやや後れを取りながら進む。突然進路を横切るトレースが現れた。大きさは人間の足跡と似ているが形がちょっと違う。何と真新しいクマの足跡だった。ここからは頻繁に笛を鳴らしながら歩く。
足が雪に潜るようになったので,わかんとストックを装備。なんと歩きやすくなったことか。20cm足が潜るかどうかで疲れ方が全然違う。右手には明神や霞沢岳が美しい。
南峰と北峰の間の鞍部をめざしてどんどん高度を上げていくと,背後には乗鞍も見えてきた。鞍部ではかなり激しく噴煙が吹き出している。鞍部からはアイゼンに履き替えて,夏道が雪で埋まっているため噴煙の中北峰へ直登。

頂上からは360°の大展望。笠ヶ岳など飛騨側の山々や槍~穂高~明神,岳沢が一望のもとに。一通り景色を堪能して従走路に踏み出そうとしたのだが…道がない。
事前に西穂山荘に電話して従走路には冬季ほとんど人が入らないと聞いてはいたのだが…。地図を見ると,どうやら夏道は眼下に落ち込んでいく雪渓の下に埋もれているようだ。しかも雪渓の取付きにはシュルンドが大きく口を開けている。トレースの全くない一見ふかふかすべすべの雪渓とシュルンドに敗退の雰囲気が濃厚だったが,石を投げてもぐり方を見てみたところ,新雪はそんなに深くない。これで雪崩の危険性は低いと見えた。シュルンドをよくよく眺めてみると取付ける地点も見つかり,とりあえず雪渓を真上から観察してみる。傾斜の緩いところを選んでいけば何とか下りられるだろうと私は踏んだ。議論の末ucchiyさんを押し切り下降開始。
急なところは横向きに下りたり,もっと急なところは後ろ向きに下りたり。緩いところを目指してトラバースしたり。何とか下りきって雪に埋もれた焼岳小屋へ。振り返ると下ってきた斜面にトレースがくっきり。何だか随分急に見えるぞ??
時刻は1500。ここでテン泊という選択肢もあったのだが,無理なら途中ビバークすることを念頭に,西穂山荘のビールを目指して先へと進んだ。赤テープもなく道が全くわからないので,とりあえず尾根を目指して急登する。氷もあったのでわかんを再びアイゼンに履き替えて藪漕ぎ。藪があまりにひどいので道を探して降下。再びクマの足跡に遭遇しなが2229mのピークへ。
この写真の時点で1617。焼岳小屋~西穂山荘間の1/5ほどの行程で1時間以上を費やし,山荘までたどり着くことは困難に思えたが,後退するよりはもう少し進んでビバークすることに決定。夏のトラバース道が雪に埋もれているためであろう,ルートファインディングは困難を極め,ついにはロープを出して懸垂下降したり登り返したりしながら,ようやく割谷山頂付近に絶好のテントサイトを見つけた。時刻は1800頃。今日も12時間行動。
テントを張り,水用の雪を採取すると,笠の稜線の向こうに陽が沈んでいった。ビバークとは言うものの,装備に不足はなく快適なテン泊。涸沢の喧噪をよそに,同じGWの北アルプスとは思えないほどの静かな夜で,満天の星空も独占。

翌2日。まずは西穂山荘を目指す。
急斜面を下りることもあったが,山容は次第に穏やかに。まるで山ガールでも出てきそうな雰囲気さえ醸し出していたが,出てきたのはまたもクマの足跡だった。2時間ほどの行程かと思っていたが,結局4時間半かかり1200ごろ西穂山荘へ。時間的,体力的に西穂登頂は無理だったが,独標までは行くことにした。
足がパンプして息も絶え絶えだったが,最後に短いアイゼン岩登りを経て独標へ。岳沢,吊尾根,奥穂への従走路などなど360°の大展望。ロープウェイで新穂高に下りて,キャンプだけのために一路上高地へ。

贅沢だが,夕暮れの上高地も素晴らしかった。小梨平のキャンプ場も素晴らしかった。梓川のほとりにテントを張り,手に入れた豪華食材とビールで宴会。闇夜にうっすら浮かぶ岳沢と星空が美しかった。

こちらもご覧ください。
ichiroの部屋

焼岳への登り。噴煙が激しく立ち上る。 焼岳からの下り。まっさらな雪面に自分たちだけのトレースを刻む

 

焼岳からの下りその2。トラバース 焼岳を振り返ると下降路は随分と急峻に見えた。

 

ビバーク地点からの星空 西穂独標への登り

 

西穂独標からだけ沢を望む 梓川ほとりのテントサイトから

2010.03.27-28 甲斐駒ヶ岳黒戸尾根

ウッチー,いちろー(記)

ウッチーさんと新人同士で甲斐駒ヶ岳黒戸尾根に挑んできた。夏には登ったことがあったものの,冬の黒戸尾根は果たして我々の実力で登れるのかどうか疑問だったが,ダメならムリせず敗退しようと思いつつ山行に臨んだ。

前夜の終電で長坂駅へ0030着。
1時間ほどしか眠れなかったが,登山口である竹宇駒ヶ岳神社へタクシーで向かう。タクシーが遅れてきたのでクレームを付けたら料金は発生しなかった。ラッキー

0500登高開始。登山口は標高800m前後で雪は影も形もない。背後に見える八ヶ岳も黒々としており,雪なんてほとんど無いのでは?との楽観論もちらほら。徐々に高度を上げていくと目指す甲斐駒のピークが姿を現す。やはり真っ白だっ
た。横手への分岐を過ぎると左手には鳳凰三山や富士山も見えてくる。
1600mあたりから道は雪で覆われアイゼンを装着。樹林帯をだらだらと登り続けて刃渡りへ。さらに刀利天狗を過ぎて五合小屋跡へ。

準備運動はここでお終い。いよいよ急登が始まる。凍りついた急斜面にアイゼンを効かせながら登っていく。前爪への信頼は広沢寺で既に得ている。重心を足の真上に持って行くとアイゼンがよく効いてくれる。クライミングジムでのスラブ登りと全く一緒だ。クライミングと雪山とのつながりを初めて意識した。

1200頃に七丈小屋にたどり着き荷物をデポ。身軽になってから頂上アタック開始。八ヶ岳を背にして八合目へと登るとアサヨ峰の向こうから北岳が姿を現した。ここからは先は緊張の連続。リッジを渡り,急斜面を攀じ登り,岩を巻く。下りはロープを出さないと無理かもという場所もあった。

9合目からは更なる緊張の連続。ピッケルの石突きも刺さらないほどクラストした斜面を,先行パーティーが刻んでくれたステップを頼りに登る。ステップがなければ敗退かもしれなかった。滑り台のような斜面の登りとトラバースが連続する。滑落したら制動は困難だと思われた。

そしていよいよ登頂。神々しいまでに美しい山々の眺めをしばし堪能する。
森林限界を超えた場所の急降下は眼下に絶景が広がる。危ない場所も後ろ向きなら難なく下れた。壮大な滑り台をトラバースしたり,急斜面を下ったり,シビレっぱなしだが超快適だった。自信がついたのか感覚が麻痺したのか,登ったときには下れないかもと思った場所もロープを出すまでもなく安定して前向きに下りられた。実はこの場所で2週間前に滑落事故で人が亡くなっていたことを後で知らされた。

天候が崩れ始め,軽く地吹雪に晒されながら小屋へ到着した。ヘッ電は使わずに済んだ。まずはビールで乾杯し,チーズ鍋と共に夜は更けていった。

2日目は下るのみ。尾白の湯で汗を流し,帰路に就いた。

総括すると,これまでインドア,剱岳,アイゼントレ,西黒尾根の山行等でたたき込んでいただいた技術や経験を総動員して,スリルを味わいながらもギリギリ安全に快適に登高,下山を果たせたので,非常に有意義なレベルアップの機会となった。
ありがとうございました。

尾根の向こうに富士山が姿を見せた 5合目から甲斐駒を見上げる

 

難所が続く8合目からの道 鳳凰三山を振り返る

 

頂上で。かなりあやしい、「ふ・た・り」…。 頂上から鋸岳

 

天空の散歩 絶景の中を下る