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2015.08.14~16 滝谷クラック尾根

10年来の憧れだった滝谷へ,仲間に連れて行ってもらいました。

今回登ったのはクラック尾根です。
ルートグレードが3級上,ピッチグレードもIII級が連続することから,正直余裕でしょと思っておりました。
しかしながら開けてびっくり,ガレガレのB沢の下降に神経をすり減らすことに始まり,岩がもろくてホールドがいちいち信用できなかったり,ワイドクラックで奮闘したりと,これぞアルパインという感じでした。
退役クライマーにはかなり厳しく,気力体力ともに出し切りました。

リードしてくれた二人には何から何までお世話になり感謝感謝です。

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14日
上高地→涸沢
雨が降ったりやんだり。
屏風岩を見上げつつ昔の思い出に浸りながら歩く。

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15日
滝谷へ向けて,まずは北穂を目指す。
4時過ぎにスタート。

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小屋で身支度を整え,大キレットへ少し下る。

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ガレたB沢を取付きへ向けて下降する。
枯滝のクライムダウンもあり,何度も帰りたいと思った。

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B沢を下から。
岩屑が堆積している。
私は遥か後方で影も写っていない。。

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1P登って一旦懸垂下降。この写真の2P目の後リッジに出る。
浮石だらけでとにかく怖くて大変だった。

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3P目 III
珍しく硬くて快適。

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大キレットの縦走路を見上げる。
たくさんの縦走者がいた。 IMGP0062

背後の蒲田川・笠ヶ岳方面

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4P目 III級のはずなのに出だしが急傾斜で大変だった。

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第一尾根を背景に

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大キレットを縦走する仲間に撮ってもらった。
旧メガネのコルで渋滞待ち。
奥は滝谷第一尾根。

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旧メガネのコルにて。

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旧メガネのコルからジャンケンクラックを目指して2P。III級のはずなのに,正味5.8くらいのスクイーズチムニーがあって大変だった。

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7P目 ジャンケンクラック左側 IV
右側は残置支点が殆ど無く,大きいサイズのカムを持ち合わせていなかったのでややランナウト。

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大キレットの縦走路をこの角度から眺められるのは,クラック尾根を登った人の特権です。

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最終12ピッチ III

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北穂小屋のすぐ裏に出て終了。
渋滞に捕まったこともあって,終了は16時過ぎになってしまった。
その後ない体力を振り絞って涸沢まで下る。

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16日
気持よく晴れた涸沢から撤収。
今回5年ぶりだったが,次はいつ再訪できるだろうか?

2013.01.13-14 戸台アイスクライミング

いちろー&ひろみ

1/12-14の連休は,瑞浪屏風岩で少しだけクラックをさわった後に戸台でアイスクライミングしてきました。

戸台は13の出発が遅かったり14は大雪だったりで,結局舞姫の滝をF3まで登ったのみでした。 しかしながら,1アックステンションをかけたもののF3をリードできて割と満足でした。

1/12
昼ごろから瑞浪屏風岩へ。
ひろみ氏は風邪のためビレイ専門。
エースをねらえ 5.10bをカムをセットしつつTRで5本登った。ワイドの調子が悪かった。
高遠まで移動してさくらの湯でフロメシ。アルカリ温泉なのでつるつるして気持ちがいい。道の駅で車中泊。

1/13
ひろみ氏の体調が悪く無いということなので決行することに。

0800 駐車場発
1115 丹渓山荘
1300 舞姫の滝取付き
1445 F3
1630 下降開始
1710 取付き
1730 丹渓山荘

アプローチは長い林道歩きから始まる。
正面には鋸岳-甲斐駒-駒津峰-双児山の稜線が綺麗に見える。

丹渓山荘着。我々のテントは外に設営した。
そして舞姫の滝へ。
対岸から眺めると出合からF3まではすぐのように見えるのだが・・・。

F1。最後の2mくらいが立っている。右手の灌木でビレイ。
ビレイ点が本流から逸れている場合はセカンドのために振られ止めのスクリューを打つべし。

ナメを歩いてからF2。易しいラインが凍っていたのでスクリュー不要だった。

ガレ場を歩くと核心のF3。
相当デカいし,真下から見上げると垂直そのものだったので,水が滴っていて氷がユルそうなことを言い訳に引き返そうかとも思ったが,勇気を振り絞って登ることに。

左側の凹角を狙って登った。
硬い氷の上にグサグサなのが付いていて,スクリューがやや決めにくかったので怖かった。やや右の氷柱に打ったりした。
スタンスが豊富だったのと気温が高くて氷が柔らかかったので登り易くはあった。
1段目の落ち口手前で心が折れて1回アックステンションしたが,何とか登り切れたのでよかった。
スクリュー9本使用。。。

無事に登り終えて懸垂中。

1/14
状況が許せば上ニゴリ沢あたりを登る予定だったが,未明からの激しい降雪によりそんな気分はさらさら失せる。
雪の中で撤収して歌宿沢と上ニゴリ沢の出合を偵察しつつ下山。
林道がスケートリンクの上に雪が乗っているような状態で何度もコケた。
再び高遠さくらの湯でフロメシ。
高速が中津川まで通行止めだったので木曽谷経由で名古屋へ帰った。

2012.08.25-26 小川山

竹Uさん他1名とともに,またまた小川山へ。
毎週のように通っているのに全然登れない。気合不足?体が重すぎ?
久しぶりにジャミンググローブからテーピングにしてみたら,テーピングのほうがジャムが効いている感じがするしズレないので好印象だった。
アナサジベルクロよりもグランドストーンのほうが足ジャムで痛くなくていいかも。

25(土)
●川上小唄@マラ岩 5.8 再登
初心者を感動させるには持って来いと思われる一本。

●龍の子太郎@妹岩 5.9 RP2
OSトライは核心部をレイバックではなくジャムで直登しようとしてフォール。ジャムとレイバックの切り替えに慣れたい。

●ホリデー@マラ岩 5.9+ TR
竹UさんがRPした後にTRで登らせてもらう。RCCボルトの前後がバランシー。

いざカサブランカへ,というところで雨が激しく降ってきた。カサブランカは滝になってしまった。

26(日)
●ジョイフルジャム@弟岩 5.8 再登+TR

●マガジン@兄岩 5.10a
TRではカムを決めながら難なく登れたのに,RPトライの際には気温上昇のためか緊張のあまりか(おそらく後者),手がヌメヌメで核心で踏み出せずに敗退。情けない。秋になったらまたトライしたい。竹Uさんは見事にOS。

●最高フレーク@兄岩 5.9 TR
圧倒的にパワーが足りない。。

2012.06.17 子持山獅子岩

最近巷で大人気(?)の子持山獅子岩を登って来ました。
若干濡れていたことと,久しぶりの外岩クライミングだったことも手伝って,登りごたえは十分でした。
小川山のガマルートよりは難しく感じました。5.7にしては激辛だと思います。
アプローチ至近,眺望抜群で良いルートだと思います。

1310 7号路登山口
1400 登攀開始
1710 獅子岩の頭
1810 登山口
—————————
朝方まで雨が降っていたが,北側ほど天候の回復が早いこと,日中は晴れて気温がかなり上がりそうだったこと,岩が南東方向を向いていることを考えて,遅めの時間から子持山獅子岩を登ることにした。

関越を北上している時には道路はほぼ乾いており,むしろ岩がフライパンのようになっているのではないかと心配だった。

40分弱のアプローチをこなして獅子岩の取付きに至ると,マルチピッチのラインはだいたい乾いてそうだったので,そのまま登ることにした。また,すでに午後だったので日陰になっており,フライパンの懸念も払拭された。

1P目。私が1+2P目を続けてリードするつもりだったが,あまりのヘタレっぷりとロープの屈曲具合によって1P目のみでピッチを切った。

2P目。左足ハイステップで乗り込むところに少々思い切りが要る。

3P目。ノーハンドあり,レイバックあり。

4P目。細かい足に立ったりしてバランシーな部分あり。

5P目。スラブっぽいピッチ。

6P目は終了点の手前がびしょびしょで大変そうだった。
おまけの7P目を登って獅子岩の頭へ。

下山時に登山道から見えた獅子岩の全貌。
なかなかの迫力だ。

2012.04.29 阿弥陀岳北西稜

ひろみ,いちろー(記)

連休前半は阿弥陀北西稜へ。
腐った雪の腰~胸ラッセルに苦しみ、氷結が溶けて脆さ全開の岩にハラハラしましたが、そこそこな天気の下で絶景を楽しみながらの登攀でした。

0600 美濃戸
0800 登山道から北西稜取付きへ
1200 小ピーク着
1320 1P目スタート
1420 1P目終了
1500 2P目終了
1525 3P目終了
1610 4P目終了
1710 阿弥陀岳頂上
1900 行者小屋
1925 同発
2130 美濃戸

道の駅こぶちさわで2時間ほど仮眠して美濃戸口へ。
林道は全く凍結がなかったので車で美濃戸まで入ることができた。

南沢を行者小屋のすぐ手前まで登り、右へ逸れる。登山道を外れると、トレースはかすかになり、すぐに膝くらいまで雪に潜るようになった。

2011.04.24 乗鞍岳BC

外部友人と乗鞍岳へスキーに行ってきました。

23日土曜日は生憎の土砂降りにより温泉と休養に徹する。
乗鞍の温泉は濃い硫黄泉でよく温まる。もちろん掛け流し。

24日朝は素晴らしい天気。
乗鞍岳の真っ白なピラミッドが澄み渡った青空に映える。
ただし、時々雪煙が舞い上がるのが見え、風が強いことは予想された。

樹林帯の終点までは風はあるものの晴れていたのだが、その上部は猛烈な吹雪だった。

登頂はおろか、肩の小屋へ行くこともやめて、滑降開始。

雪が締まっていて滑りやすく、非常に気持ちがいい!
3時間ほど掛けて登った道を一瞬で滑り降りてしまった。

麓に下りると午前中の吹雪が嘘のように、春爛漫だった桜

2010.09.03-04 北岳バットレス 第4尾根

登攀自体は易しいものでしたが、初の若手のみでのアルパインクライミングであ
り、多くの経験が得られました。

9/3(金)
0930 甲府駅発
1130 広河原
1400 白根御池
~1700 偵察
2000 就寝

9/4(土)
0215 起床
0315 出発
0500 bガリー大滝取付
0550 登攀開始
0720 cガリーへの懸垂下降
0820 2P目終了点
0850 4P目終了点
0920 マッチ箱のピーク(5P目終了点)
1030 7P目終了点
1130 北岳山頂
1330 白根御池
1600 広河原

4尾根へ取付くには①bガリー大滝を登ってトラバース、②dガリー大滝、③第5尾根支稜を登るという3つの方法がある。二股から八本歯のコルへ至る登山道から右手に逸れ、①ではバットレス沢を、②③ではC沢とD沢の間を登る。本で調べた段階では③の予定だったが、偵察したところバットレス沢を登るルートが鮮明だったため、①のルートをとることに決定した。

翌日,まずはbガリー大滝2Pをつるべで登る。とても簡単だった。
その後は横断バンドをトラバースするはずだったのだが、誤ってbガリーを左上してしまった。ザレザレで岩も脆く緊張を強いられたがフリーソロで切り抜け、cガリーへ懸垂下降。

取付きへ至るIV級のスラブから再びロープを結んで登る。Mローさんのリードでスタートし、この後すべてつるべ。
取付きからの1P目(V-)は私がリード。出だしのクラックがちょっと悪く、迷わずA0。(どうやら正規のルートより左側を登ってしまったみたいだが。)
3P目白い岩のクラック(III)。
5P目、核心?の垂壁(V)を越え、マッチ箱のピークへと至る。
ピークから10m懸垂した後、2Pで枯れ木テラスへ。7P目は右のライン(V-)を登る。最終ピッチは易しいスラブを左上して終了。八本歯からの登山道に合流して頂上へと至る。

バットレス沢末端の大岩後方にbガリー大滝。写真中央左の樹木の上がcガ
リーと4尾根。マッチ箱のピークが顕著。cガリー奥が中央稜。
bガリーから第3尾根懸垂地点へのガレた登り

 

3P目白い岩のクラック(III)を登るMローさん マッチ箱のピークを背に7P目を登る

 

枯れ木テラスからは威圧的な中央稜の姿に圧倒される。ハング帯のすぐ上に
クライマーが2人いる。
感動の登頂

2010.08.06-08 前穂 4 峰正面壁北条・新村ルート

日本を代表するクラシックルートの一つであるという前穂4峰正面壁 北条・新村ルートを、
wさんに連れられて登攀してきました。

アプローチの悪さといい、アブミの掛け換えによる垂壁のトラバースといい、何度か本気で死ぬかもと思いました。本気アルパインの恐ろしさを思い知らされたと共に、また新たな領域に足を踏み入れてしまった気がします。

8/5(水)
22時 八王子発、26時 沢渡着
軽く飲んで仮眠

8/6(木)
0600 起床、タクシーに相乗りして上高地へ
0800 上高地発
1430 涸沢着
2000 就寝

8/7(金)
0400 起床
0500 涸沢発
0630 5・6のコル
0825 C沢下部
1145 北条・新村ルート取付
1215 登攀開始
1330 ハイマツテラス
1430 核心のトラバース開始
1830 終了点
1900 北尾根縦走路へ
2000 5峰ピーク(ヘッ電点灯)
2130 涸沢着

8/8(土)
0700 起床
0800 朝酒
1000 涸沢発
1530 上高地

8/6(木)
この日は涸沢まで歩くだけなので比較的遅く起床し、ドイツ人の親子連れとタクシーを相乗りして上高地へ。旦那は重太郎新道を日帰りでピストンするとのことだった。

重荷を背負ってひたすら涸沢を目指す。天気は上々で徳沢~横尾間では左手に目指す4峰正面壁がくっきりと見えていた。このときは認識していなかったのだが、写真中央左の巨大な雪渓がC沢で、その右上のやや陰になっている岸壁が4峰正面壁。(写真1)

横尾から本谷橋方面へ分岐すると、登山者が随分と減った。多くの人が槍を目指すのだろうか?3週間前の北鎌のときとは逆だ。
屏風岩が次第にその姿を現す。来年には挑戦できるだけの実力を身に付けたいものだ。

涸沢へ到着して、やっぱりまずはビール。その後友人の所属する○和山岳会のテントにお邪魔した後就寝。お世話になりました。

8/7(金)
朝はこの上なくいい天気だった。
軽い朝食とパッキングを済ませて5・6のコルを目指す。(写真2)

北尾根の稜線が近づいてくると雪渓の傾斜もだんだんと急になってくる。
振り返ると涸沢カールの大パノラマ。(写真3)

5・6のコルへ到着すると、雲が急速に湧き上がってきた。最初は奥又白の池が見えていたが、次第に視界が悪くなってきた。C沢から正面壁上部が見えないとアプローチのルートファインディングが困難とのことから、一旦は北尾根縦走に計画を変更した

ところが5・6のコルから1分も進むと視界が良くなったので、北尾根は私でもリードしていけるとのことだし、ダメ元でC沢まで行ってみることに。
コルから奥又側への下りが悪い。基本的にガレ。人があまり入っていないのでその程度は甚だしい。トラバース道が崩落していたりして、写真の箇所ではロープを出した。(写真4)

ザレ場のクライムダウンは恐ろしい。とにかく手も足もまともなホールドがほとんど無いのでだましだまし降りていくしかない。転落したらかすり傷くらいでは済まないだろう。ここが生命の危機を感じた箇所その1。。。(写真5)

喘ぎ喘ぎガレた道を下ってC沢にたどり着くと、4峰正面壁はガスの中だった(゜Д゜;)。。。予想はしていたのだが。。。(写真6)

このまま踵を返しても涸沢で昼間っから飲んだくれるしかないので、奥又白の池まで散策することに。すると、道に迷ったりしている間に正面壁がきれいに見えてきた。
そこで、天候が悪化したら引き返すという選択肢を残しつつもアタック決定。C沢を詰める。(写真7)

C沢の上端からシュルンドを越えて岩に取付く。ここからルートの取付までは非常に悪く、写真を撮る余裕も全く無かった。クラックに沿って登ると上部がボロボロだったり、とにかくザレガレともろいホールドの連続。そんなところをフリーソロで登るのだから緊張感は尋常ではなかった。

靴を履き替えアンザイレンして、いざルートへ取付く。最初の4Pは易しい凹角を右上していく。(写真8)

ハイマツテラスからが北・新ルートの核心。まずはオーバーハングをアブミを使って越えていく。(写真9)

そして次のピッチは垂壁のトラバース。ささくれかけた残置スリングにアブミを掛けながら進む。まさにロシアンルーレットだ。
ビレイヤーの足場もそんなに広くない。そしてこの高度感((((;゜Д゜)))
ハーケンの間隔がかなり広いので、アブミの掛け換えは困難を極めた。
はたして自分がランナーを回収しながら進むことができるのか甚だ心配だった。

この間、空は晴れたり曇ったり。時にはガスが我々を覆ったり、遠くで雷鳴が聞こえたり、雨粒を手に感じたりして、ルートの困難さと相まって不安が募った。

さあ次は私の番。まずはアブミでのトラバース。これまでハング壁でアブミの練習をしたことはあったが、どうやら垂壁の方が難しい。レストの体勢が安定しないのだ。そして次の支点が遠い。さらに次のアブミに乗り移った後にその前のアブミとランナーを回収するのがまたまた大変。そんなことをやっているうちに全身の筋肉が悲鳴をあげてくる・・・。フイフイやヌンチャクでぶら下がると今度はハーネスが腰に食い込んで痛い。まさに八方塞で絶体絶命。そのうちwさんからは“救助呼ぼうか~?”との声まで。

もがきにもがき、足掻きに足掻き、最後はメインロープにマッシャーをかまして体を次の支点に引き寄せ何とかアブミをかける。結局スリングを1本回収できなかったが、ほうほうの体でアブミから解放された。しばらくは安定したホールドに恵まれてさらにトラバース。

ところが、である。これで終わらないのがこのピッチ。終了点は間近に見えているのだが、一見スタンスがない。またアブミかよ~、と泣きそうになっているとwさんから1段下りたところに足場があるとのアドバイスが。見ると、100mは切れ落ちている断崖に5cm程の岩角が出ている。崩れるかもしれないという恐怖心と戦いながら祈るような気持ちでその小さな出っ張りに乗り移り、何とかこのピッチをクリア。本当に寿命が縮まった。

核心は抜けたが次のピッチも決して易しくはない。心身共に疲労困憊した状態で、右上するクラックに沿って登っていく。ハイマツテラス以降吸水もできておらず、緊張も手伝って喉はカラカラ。ただひたすら早く終わってくれと願いながら登る。

最終ピッチを終えて一安心。吸水し、靴を履き替え、ロープとガチャを仕舞い、帰路へ就く。時間が時間だっただけにビバークも覚悟していたが、ヘッ電をつけて北尾根とコルからの雪渓を下り、ふらふらになりながら涸沢へ。疲労のあまり仰向けにひっくり返ると空一面の星が目に染みた。北尾根沿いに流れた特大の流星は天からの労いだったのかも。

8/8(土)
当初予定していた滝谷ドーム中央稜の登攀は中止。
朝一からビールとおでんで昨日果たせなかった乾杯を果たして下山。

徳沢-横尾間から見上げる前穂北尾根 涸沢から5・6のコルへ

 

涸沢カール 5・6のコルから奥又側への下り

 

ガレ場のクライムダウン 正面壁はガスで覆われていた

 

C沢を詰める 最初の易しいピッチ

 

.アブミを使ってハングを越える トラバースのピッチのビレイ地点

 

アブミを使ったトラバース こんなの自分にできるんだろうか??

2010.05.16 三つ峠

参加者:W,U,I,M

最初は右フェースの一般ルート。
全員で一度上まで行く予定が、ちょっとした事でMは下で留守番することに。
3人が降りてくる間に、他の人達の動きを見て勉強していると大きな落岩が。
幸い、ケガ人はなかったが下にいた全員が肝を冷やした。ジムクライミングとの違い、リスクを再確認した。

3人が降りてきたあとは、場所を移してトップロープでの
地蔵ルート左 (Ⅴ-)
地蔵ルート右 (Ⅴ)
地蔵ルート右は最初と最後が難しく若手3人はそれぞれ違うムーブで攻略し、渡邉先生に採点してもらった。

最後は、もう一度一般ルート右(Ⅲ)から上を目指すことに。今回はIさんのリード。
又平は2ndに入ったが、ロープがからんでしまい上手く送り出せず確保に手こずり、ロープワークも含めもっと勉強と経験をしなくてはいけないと痛感。

4P目、第3バンドから左へ歩いた権兵衛チムニー(IV) からはWさんのリード。
私は岩に挟んだ身体をズリズリと上げていくような、ムーブとは言えない動きで攻略。他の人も手こずった様子。

昼過ぎからは雲が出て、あいにく富士山の絶景は見れなかった
が夕方までじっくり登って充実した内容でした。

三ツ峠全景 午前中の富士

 

一般ルート右 地蔵ルート右

 

権兵衛チムニー

2010.05.03-05 鹿島槍ヶ岳 東尾根

参加者:W,U,I,M

5月3日
11:00 信濃大町駅で集合
12:00 大谷原登山口
林道を歩いた後に、東尾根へと取付き。急登で順調に高度を上げて一の沢の頭を経て
17:00頃に二の沢の頭の少し手前で幕営。

5月4日
02:30起床
04:50出発
二の沢の頭を経て、雪面のトラバースと急登が続く。
07:00第1岩峰へ取り付き。手順も含め、登攀に時間を食う。
10:00第2岩峰取り付き。確保されている安心感もあり特に問題なし。しかし、同じく時間はかかった。
逆に、この後のナイフリッジは恐怖となる。
「いま横から突風が吹いたら」「足元の雪が崩れたら」と思うと仕事中以上に腰が低くなった。

12:30北峰着。
握手と写真と食事を済ませた後、出発。
ひたすら雪壁を登り13:40南峰着。
冷池山荘へ向けて(ビールへ向けて)下降開始。
16:00頃、山荘着。
極寒の受付でとにもかくにもビールを飲んだあと幕営。U、Iの両名は4日目のテン泊。
温かい布団を選んだ渡邉さんの部屋へお邪魔した後早めに就寝。

5月5日
何だかんだで7:40出発。赤岩尾根の下降を開始。
剱岳やら踏破した東尾根を見る度に写真タイムとなる。
雪壁もナイフリッジもない尾根だったが雪の落とし穴があちこちにあり、仲良く全員一度は落ちるハメに。
12:00大谷原着。無事下山。
恒例のお風呂で身体を癒した後、帰宅。

痩せた稜線上では各自、間隔を空けて進む。 痩せた稜線上では各自、間隔を空けて進む。

 

大町の夜景。 第一岩峰

 

第二岩峰に取り付くWさん 第二岩峰登攀後。北峰へ向けてもう一息…

 

ナイフリッジ。落ちても「命は」残るそうです。 北峰着

 

南峰着 3日目。快晴の中、剱岳を望む。

 

そこかしこに「雪の落とし穴」が。 l無事下山。全員で握手を。