この日は鈴鹿の竜ヶ岳を源に東へ流れ出す員弁川のその源流に当たる蛇谷を遡行するつもりで早朝に八尾の自宅を出た。
ものの・・・
名阪国道を走っているうちに、なんとなくモチベーションが下がっていくのを感じて、入渓しようかどうしようか迷ってしまった。
というより、こういうときに無理に計画通りのことを運んで碌なことになったためしがない。亀山を過ぎて東名阪に乗った時に今日は沢はやめて以前から気になっていたイブネにハイキングに行こうと腹を決めた。
根の平峠へは左へ。
このあとコクイ谷出合は通行不可のため2回の渡渉で迂回。
このあたりの鉱山は江戸時代
から存在したが、明治から昭和の時代には大平鉱山、コクイ鉱山、高昌鉱山、オゾ鉱山などあ
り、黄鉄鋼や磁流鉄鋼、閃亜鉛鉱、マンガン、銅などを掘削していたとされる。
御池鉱山跡の幕適地
かつてここで産出された鉱石は、ここまでたどってきた旧千草街道を根の平峠を越え朝明、四日市方面に運搬されていたという。
古くから雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民が山頂付近にある大峠池に登拝していたことが山名の由来となっている
杉峠の頭
イブネ到着。
広々とした台地を漫歩。時折涼しい風が渡る。クラシへ向け北に転ず
苔の敷き詰められた緑のじゅうたん
行動食はシンプルに、梅干しと白飯のおにぎり。
旧千草街道の歴史ロマンにひたる素晴らしい山路であった。
※難路なし。上水晶谷から御池鉱山に至る迂回渡渉箇所付近、および杉峠よりイブネに至るCo1121地点から佐目峠への踏路はテープ間隔広く注意要す。
飲料水確保は御池鉱山跡付近まで沢水で可。