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2015.08.15 鈴鹿 杉峠~神崎川源流~雨乞岳/イブネ ハイキング

 

この日は鈴鹿の竜ヶ岳を源に東へ流れ出す員弁川のその源流に当たる蛇谷を遡行するつもりで早朝に八尾の自宅を出た。

ものの・・・

名阪国道を走っているうちに、なんとなくモチベーションが下がっていくのを感じて、入渓しようかどうしようか迷ってしまった。

というより、こういうときに無理に計画通りのことを運んで碌なことになったためしがない。亀山を過ぎて東名阪に乗った時に今日は沢はやめて以前から気になっていたイブネにハイキングに行こうと腹を決めた。

 

朝明渓谷駐車場より川を渡り出発。Co455
青空に映える清水
伊勢谷小屋を過ぎてCo520で林道は分かれ、直進は中峠方面へ。
根の平峠へは左へ。
このあたりで舗装路は終了する
ほどなく旧林道の渡渉点
天高く
渡渉せずに左岸につけられた登山道を沢沿いにあるく。
堰堤左岸に飛び出す。
堰堤上はゴーロ。赤ペンキに導かれて右岸へ。
気持ち良い木陰を淡々と登り、50分弱で根の平峠につく。
根の平峠の西側はシダ類の茂る緩やかな斜面。東面と打って変わり明るい疎林。
タケ谷出会いへと降りる沢型に沿って降りる
Co780で上水晶谷へと転ずる
森の養分豊かな、清水が現れた
上水晶谷。
冷たい水を補給。
コクイ谷方面へ
神崎川本渓の源流部に沿う。快適そうな幕場が広がる。
秋はこのあたりで泊もよろしいかな。
このあとコクイ谷出合は通行不可のため2回の渡渉で迂回。

御池鉱山跡。銅の採掘が主であったようだ。
このあたりの鉱山は江戸時代
から存在したが、明治から昭和の時代には大平鉱山、コクイ鉱山、高昌鉱山、オゾ鉱山などあ
り、黄鉄鋼や磁流鉄鋼、閃亜鉛鉱、マンガン、銅などを掘削していたとされる。

御池鉱山跡の幕適地

往時の賑わいを忍ばせる集落の遺構がそこかしこに。
かつてここで産出された鉱石は、ここまでたどってきた旧千草街道を根の平峠を越え朝明、四日市方面に運搬されていたという。
枯れた大きな杉が見える。
今も昔も旅人の目印か。杉峠。
その昔、ここには茶屋があったとか。

峠の木陰で一服。至福の時間。
予想よりも早く着いたので、雨乞へ寄り道。
古くから雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民が山頂付近にある大峠池に登拝していたことが山名の由来となっている
西に、東近江市方面を望む
イブネを望む気持ち良い稜線。ゆっくりと雲が流れる。
ススキの穂が伸び始めた。アキアカネも飛び交い、秋の足音。
杉峠から北に転じ、杉峠の頭へ。

杉峠の頭

佐目峠からヒトのぼりで

イブネ到着。

広々とした台地を漫歩。時折涼しい風が渡る。クラシへ向け北に転ず

苔の敷き詰められた緑のじゅうたん

クラシは藪のなか。。。。。
イブネに戻り昼食。
行動食はシンプルに、梅干しと白飯のおにぎり。

旧千草街道の歴史ロマンにひたる素晴らしい山路であった。

※難路なし。上水晶谷から御池鉱山に至る迂回渡渉箇所付近、および杉峠よりイブネに至るCo1121地点から佐目峠への踏路はテープ間隔広く注意要す。
飲料水確保は御池鉱山跡付近まで沢水で可。

2015.08.02 鈴鹿西面 野洲川水系 元越谷遡行

朋の遠方より来る
亦た、うれしからずや。

東京の岳友さんと、昨年白毛門をご一緒した先輩が関西に来られるとのことで
なれば灼熱地獄の関西でせめてひと時の涼を共に過ごしましょうということになった。
お二人とも山岳登攀をやっておられ、記録などで技量の把握はできている。

先輩はお仕事で出張帰りの山行になるので、なるべく帰路新幹線の駅に立ち寄りやすく
お疲れの体をいやせる遡行がよいな・・・
私も先週は東京での出張で廃人になりかけだし、とっぷり水に浸かって重力からの解放感が得られる
ルートがよいか・・・

で。
今回も鈴鹿に。
西面の美渓、元越谷である。
遡行時間もわりに短く、途中焚火休憩などする時間もとれそうだ。
せっかくだから久しぶりの「沢そうめん」を楽しんでいただくことにしよう!

【山行実施日】2015年8月2日
【天候】スカッ晴れ。遡行開始時気温:クソアツ
【メンバー】Chanko、S先輩、Akiさん
【装備】フェルトソール・8x30mロープ

前夜、JR久宝寺駅で待ち合わせ、2時間ほど車を走らせてR1は滋賀県土山町の道の駅の駐車場へ。
早速、入山祝いの宴会を軽く。
少し蒸すが雨の気配はないので、お二方には車中でお休みいただき、私は車の外にマットを広げ
ゴロ寝する。

翌朝は5時半に出発。
鈴鹿スカイラインをちょっと行き過ぎるハプニングもあったが、もどって大河原橋から2~3分入った
林道の脇に車を止めて準備。
40分ほどの林道歩きを。

林道が大きく左にヘアピンを切る手前で赤テープに導かれ沢床に降りる。

澄んだ水。

沢装束を整えて

出発しましょう。

へつったり

およいだり

思い思いに楽しみながら

渓が右に大きく曲がった場所で

この先の堰堤を左岸から巻く。

と、あっけなく15m滝が現れた。

水線右にラインを求めるが
思いのほかヌメリがあり、中段から上がけっこう細かいので

直登はあきらめ、左岸のガレルンゼから巻きました。

その後は、水量、水勢こそ2週間前の赤坂谷に軍配が上がるものの

心潤う風景が続く。

狭いところ、好きです。

快適なのぼりが続く。

先輩のうれしそうな笑顔。
喜んでもらえて、本当に良かった。

詰めのを少しはやく右岸の尾根にのってしまったので
飛び出したのは

この崩壊地。
眺めは良いからまあええか。
稜線上のザレと藪のコンタクトラインに足跡が残っている。
けっこうみんなやっちゃってるみたいww

まぁ、このまま見通しやすい稜線通しなので楽と言えば楽ですが。

そんなわけで稜線の縦走路に20分ほどで飛び出しました。11:00。
暑さを避けて早めの行動開始にしたのがよかったが、稜線上は無風で照りつける日差しにうんざり。

水沢峠から沢通しに下降して、Co720の広い出合で昼飯にする。
焚火を起こしましょうね。

最近は携行に便利なつゆが売ってて重宝しますな。

ちゃっ、ちゃっ とな。

水が旨いと、そうめんもウマイ!

これも旨い水、山の恵み。

気心知れた仲間と楽しむ山行も、たまにはよいものですね!

山の神様、龍神様
今回も受け入れていただき
ありがとうございます。

2015.07.20 鈴鹿西面 愛知川水系神崎川 赤坂谷遡行→ツメカリ谷下降

台風11号が我が物顔で関西を蹂躙した7月の半ば。 7月18日~20日は当初は大峰の川迫川源流に遊ぶつもりであった。

Nangkaは大峰の山々に深い爪痕を残し北東へ去った。
アプローチがあれまくって、さすがに大峰へ深入るのは危険と思われ
全体に出水の落ちつく19日以降に、Nangkaの足跡の薄い鈴鹿方面へ転進することにした。

愛知川水系神崎川 赤坂谷は『関西の赤木沢』と呼ばれる一級の美渓とのことである。
【山行実施日】2015年7月20日
【天候】晴れ(20日)。遡行開始時気温:覚えてません
【メンバー】単独
【装備】フェルトソール・8x30mロープ
前夜のうちに神崎川出合まで車を走らせ、国道からわき道にそれた資材置き場と思しき
草原にて車中泊とする。

揺らめく火と 山の酒と

はかなげな灯りと

翌朝は6時前から行動を開始。
国道沿いの車止めの前に駐車すると、すでにもう一人ソロの遡行者が入渓準備をしていた。
彼はツメカリ遡行→赤坂谷下降と、私とは逆コースのようだ。
林道を40分も上がると、渓からだいぶ上の、林道が大きく左に回り込む直前あたりで
左眼下に赤坂谷の出合が見えた。
神崎川は水量豊か。巨岩がひしめく中を明るいブルーの水がどうと流れている。
この流れを渡渉して谷に入らねばならない。

本流への下降点はわかりやすい。
蛭が一匹、足元で踊っている。
真ん中の木にFixロープが下がっており
導かれるように川床へ下りる。

沢装束を整え、本流に足を浸し
いつもの儀式を。
二礼二拍手一礼
向こう(写真右手の対岸)が赤坂谷出合である。
先行した件のソロ沢ヤさん、ツメカリ遡行と言っていたはずだが
なぜか赤坂谷に入るのが見えた。

本流の左岸を伝い、出合付近で巨岩を飛びながら対岸に替える。

水はあくまでも碧く豊か。
奥のほうも開けているようで、岩の白い輝きもあいまって
明るい沢の予感に心高鳴る。

以降、難しいところはない。
泳ぎを多く交えながら無心に遡る。

淵では時折岩魚の魚影が走る。
尺まではいかないが、なかなかに立派な魚体のものが見受けられる。

晴天の下、翠滴る。

滴る翠、碧水と交わり更に深く

時折、巨岩に座をかりて小休止

地形図ではそろそろ渓も平凡な様相となる。
おそらく緩やかなゴーロだろう。
さすがに食傷気味となるのでこのあたりで休止して
左岸の尾根を詰め、ツメカリ谷へ降渓しよう。

乗越しへの沢筋には、テープが示されていたが

上部がやや不明瞭。
ブタ沢になりかけたところで沢から外れ鞍部を目指す

下降点も赤テープ。
沢型になりはじめた。このまま下る。

やがておりたったツメカリ谷も明るく開けた沢

深い滝壺に数回のダイブを繰り返しながら本流出合に降りた。

ちょっとしたハプニングもあり、やはり渓の神様の存在を改めて意識した沢旅であった。
ともあれ、ご加護いただいていることに感謝をあらたにする。

鈴鹿の渓、美しい。

山の神様、竜神様
今回も素晴らしい邂逅をありがとうございます。