2015.04.26 裏比良 安曇川水系 ヘク谷遡行

【山行実施日】2015年4月26日
【天候】朝のうち曇りのち晴れ。遡行開始時気温8℃
【メンバー】Chanko 単独
【装備】フェルトソール・8x30mロープ
【ルート】安曇川 坂下集落下流対岸より入渓~ヘク谷遡行~小女郎が池(遡行終了)
~サカ谷道より下山~サカ谷出合より坂下集落
【行動時間】7時間(休憩込)
AM04:30  大阪は八尾の自宅を車で出発。下道をつなぐ。
R170~R1~R367にて京都市内から大原経由で
AM07:00  坂下トンネル北口下の駐車地へ。
駐車地からすぐ対岸にこれから遡行するヘク谷を望む。

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手前を右から左に流れ下る本流にはすでに数人の釣師が入っている。
放流直後のアマゴやイワナもようやっとこなれてきたのか食い気が立ってきたと
私の横に車を止めた釣師が話していた。テンカラを忘れてきてしまったことが悔やまれる。
この時点での気温は6℃。まだ西面に陽がささず、いますこし暖かくなるのを待とうかと
釣師とダベりながら沢支度を整える。

AM07:50 入渓。
駐車地から少し下手に土手を下り、ひざ下までの渡渉で出合にはいる。

少し上手で一人の釣師が20㎝弱のアマゴをかけた。
きれいなパーマークのはいった別嬪さん。
そろそろ数がでるよ!と話していた。くそー。うらやましい。

谷には釣師は入っていないようです。

まずはいつもの通り

谷の上流に向かい
2礼2拍手1礼。

『山の神様、一日、遊ばせていただきます。どうか安全に遡行できますよう、御見守りください』

いざ、遡行開始!

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しばらくはゴーロの目立つ緩斜面だがほどなく傾斜が付き始めるとサクサク登れる
小滝が引きも切らずに現れて少々忙しいが楽しい。
ときおり腿上まで水につかりながら積極的に水線をたどる。
水はさすがにまだ冷たい。
と、本格的な滝が現れる。

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10mあるかないか。流れの左から取り付き、水線にスタンスを求めながら登る。
この上から本格的に5m前後の滝が続き対応に忙しい。
夢中でこなしてるもんだから数なんかわからない。
今回はそもそも遡行図(トポ)は持たずに地形図と現場でのルーファイでこなそうという
肚であったのだが、遡行図があったところでコレではなんのこっちゃ却ってわからんだろう。

やがて少し大きな滝が現れる。

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左の岩の陰に回り込み、張り出した岩の下をくぐりながら水線左より取り付く。

このあたりから水勢がかなり強く、突っ込んだ上半身を容赦なくたたきつけ、
ヌメリの顕著になってきた岩肌と相まってなかなか厳しい。
とりあえず真ん中すぎまで上がってみたが

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黒光り。

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爆風を感じる。

クライムダウンできるところまでであきらめて、巻を選択した。
少し戻ってから高度計を確認、地形図のコンタと突き合わせる。
滝の周囲を見ると、『コレだ!!』という感じではないのだが、右岸に低い灌木のつながりがある
急斜面がある。上は小尾根のようになっており、こいつを谷側に回り込むか少し山側から
乗ッ越すかで行けそうだと判断する。
モンキークライムで落ち口の高さまで上がってみたが、谷へのトラバースが脆そうな垂壁に阻まれておりよくない。左をみやると傾斜はそのままだが少し上が開けた状態になっており、
乗ッ越しをしたほうがまだよさそうだ。
登ってきた斜面を振り返る。

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そのまま5mほどあがり小尾根を乗り越すと、この先も下のほうで傾斜を増した疎林の斜面。 落ち葉が斜面を埋めており灌木の間隔が広く、下降に良好とはいえない。 もとより今回のロープで1ピッチで処理できる高さでもないので、この斜面を横切る 細い生木を捕まえて渡りながら沢床との距離を詰めることにした。2本よりあった木に体を持たせ念のためセルフをとり、チェーンスパイクを装着、
ザックからバイルを外した。

 

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地形図を広げ現在地同定。トラバースした先でほどなく沢床との距離は20mを切るようだ。
眼下に沢筋は見えないが、左右から瀑布の音が聞こえる。
巻いた滝のすぐ後に同じ規模ほどの滝があるようだ。
聞こえる感覚からすると、後続する滝も巻くことになるだろうが、いたしかたない。

慎重にトラバースし、小尾根の向こうに出ると、沢床がかなり近づいている。
やはりいま乗っている尾根でそこそこの滝を巻いたようだ。

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この先トラバースを続けていても不明瞭なことと、スグ下の安定した沢床まで切れ落ちてはいるが
ロープの届く距離だろうということで頭上の木にロープをかけて末端を結び放り投げる。
セルフをとって覗き込むと、下から1m程の所で足りなくはなっているが行けそうだ。

降りてきた壁を見上げる。

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ロープをたたんで小休止としよう。

 

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手を洗い、顔を洗い、清冽な沢水を手に掬い喉を鳴らす。
沢筋を水に乗って滑り落ちてくる淡い緑の臭いに、獣の臭いが交じり
命の躍動する季節が始まっていることを改めて感じる。

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さて、沢音を愛でながら、歩みを進めよう。

やがて現れた滝はおそらくこの谷最大の18mだろう。

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ここは左岸のルンゼから取り付き、落ち口の高さでトラバース。

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難しくはないが、泥の中に脆い岩が隠れているので慎重に。

落ち口の上は渓相がしばし穏やかになり

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ちょっとしたナメをヒタヒタと進む

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傾斜も緩み、地形図上は分岐を間違えなければ悪い場所はこの先はない。

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水が少しずつ細くなると、ほぼ1:1で谷は本流を左に分ける。
二股には朽ち果てた林業小屋があり、生活の跡が打ち捨てられていた。

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兵どもが夢のあと

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右股はやがて水も細くなり、フィナーレへの心の準備を促すかのように

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更に、左から暗いルンゼを合わせたすぐ上で再び二股。

小女郎が池への径は右股だ。
水はすぐに枯れ、難しくはないがめんどくさい枯れ棚が出る。
このあたりだけ、岩に不思議な流紋があった。

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空が、近くなってきている。

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枯れ棚を越えると一気に空が開け、そこは芽吹きを待つ緩やかな疎林帯であった。

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ここにはまだ冬の残り香がある。

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いきなり『ポン』と飛び出した先に
静かに水をたたえた小女郎が池があった。

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12:45 遡行完了

池の傍を巡り、蓬莱山や小女郎峠から集まるハイカーでにぎわう広場の対岸で腰を下ろす。

京都北山の山並みは薄い春霞に。

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ぽかぽかとした陽気に思わずまどろんでしまった。
13:30、下山を開始する。

遡ったヘク谷の南に延びる坂下尾根を辿るサカ谷道を使う。
おそらく使う人もまばらなのだろう。荒れてもいない代わりに
踏まれてもいない感じだが、決して不明瞭ではない。
Co1010付近で左手にサカ谷左股への下降点が顕著にわかる。

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途中に傾斜のほとんどない広い台地があり、絶好の泊場を提供している。

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空が開けている。適度な間隔の樹木が風を遮り、開けた空は快晴の夜なら
プラネタリウムが楽しめるだろうな。
たき火はできないが、一度泊まってみたいものだ。

広場のはずれで小休止。

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下山開始してから1時間程で道は尾根から谷間へ下り、サカ谷に沿う。

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堰堤を4つやり過ごすと目の前に坂下集落への橋が現れた。
15:00 下山完了。
谷に向かって、手を合わせ、深く礼をする。

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さすがに釣師のみなさんももう去っていた。

本日も、無事に下山いたしました。

山の神様、ありがとうございました。

比良山、よいではないか。
安曇川は、近くて良い水。

 

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