2019.09.28 錫杖岳:見張り塔からずっと

さてさてこれも宿題になっていた「見張り塔からずっと」をうちの若手エースの一人と行ってきた。このルートはすごい知り合いの12クライマーたちがビバークするのが普通という「ルーファイ&スピード&精神力」のルートだ。事前の予習はしっかりと、AR君とも入念に段取りを打合せし出発。もちろん出発はヘッデン出発。下山の負荷を減らすために。夜が明けてくるころ錫杖前衛壁の姿が見える。

今日は天気があまり持たないとの予報(今シーズンの週末は特に天気が悪い。。。)見慣れた錫杖沢を左手にどんどん前衛壁方面へと登っていく。AR君に将来登攀するであろう注文の多い料理店の取りつきなどを説明し「見張り塔からずっと」のとりつきへ。

はじめの三ピッチは階段状。重いけどB会のMTさんがいう「W60m持ってった方がいいよ~」というアドバイスのおかげでガンガン引っ張っていく。伸ばせるだけ伸ばせるので重いがあとが後が楽。

今回も色々な情報収集が役に立つ。B会→P会への12クライマーの(心)さんが「はじめは余裕なのでかましてたら後で大変な思いをした」というのを思い出しスピードを上げる。出来るだけのばしまくって下部ピッチを抜ける。

途中一時ロープをかたずけ歩き。多分これであろう尾根を越えると噂の大洞窟が!!(霧の向こう)

これか~核心と言われるピッチは~!大洞窟の左側を登る。手掛かりはあるが濡れてる。。。こわい~!恐怖心と闘いながらスモールカムを決め登る。 ひいひいぜいぜい言いながら登りましたが、フォローのAR君は余裕。。。わかいっていいな~~~ 。その次のピッチのトラバースもかなり痺れました。

最終ピッチ。雨が降ってきて右のクラック、真ん中のクラック、左のルンゼという選択肢がありました。が、安全を考え左のルンゼを。あとで見返すと真ん中のクラックが正当ルートかと思われました。

さてここからは本峰&ピッケル&錫杖見つけに参ります。結局本峰は藪に閉ざされいけません。山頂のピッケルと錫杖は小雨の中何とか見つけました。

とりあえず抜けたのは13:00。予定よりは早く行動出来てる。さっさと下山。ルートには基本赤布が巻いてあるが藪深く・沢荒れていてわかりにくい。

何とかかんとか無事錫杖沢出合につき一息。朝にテントを張ってた人達はもういない。何とか槍見温泉の駐車場までヘッデンなしで帰還できました。

2019.09.01 谷川岳:幽ノ沢V字状岩壁右ルート

谷川岳幽ノ沢。一ノ蔵と違いイメージ的に玄人好みのする谷川岳の岩壁。今回初めて幽ノ沢の入門向けと言われるV右に行ってきました。朝4:00起床。ロープウェイ駅駐車場を幽ノ沢出合へ歩いていく。一ノ蔵にはまだ雪渓が。。。

幽ノ沢出合までつく。ここからは一級程度の沢登り!楽しい!

幽ノ沢名物?カールボーデンが見えてくる。こちらももくもくと登っていく。

さてカールボーデンの後半からは傾斜がきつくなっていくのでロープを出す。

全体的に湿っており、やはり谷川岳っぽい。。。

どんどんピッチを上げていきます。カールボーデンが下に綺麗に見える!

途中ぽつぽつと雨が降ってきたが何とか終了点まで到達。その後の石楠花尾根も念のためダブルロープを一本だけつかい堅炭尾根に抜ける。

堅炭尾根!!!さすが点線ルート。。。全く整備が出来てなく意外と悪戦苦闘し下山。(アプローチシューズで乾いた岩で滑るのが訳が分からんかった。。。)

何とか沢まで到着!やっと一服。

あと沢を下り林道に出る。昔国道の林道は完全に崩壊し自然に帰る途中。

帰りの林道にはアカヤマドリが頭を出していた!

2019.08.24~25 槍ヶ岳西稜上部(小槍~曾孫槍~孫槍~大槍)

参加者:TK、AR、TN、TH 記録TK

停滞前線が微妙な中、ワンチャン狙いで小槍に行ってきた。今回も以前と同じく新穂高温泉アプローチ。6:40出発。槍平小屋に10:20到着。

そのまま順調に登り飛騨乗越へ。やはりガス多い。

飛騨乗越へ着くと対面の常念などが良く見えた。槍ヶ岳山荘では大槍がしっかり出迎えてくれた。

2日目朝4:30起床。起きたら霧で何も見えない。明け方に雨も降ったみたいでギリギリまで出発を待つ。時折霧の間から大槍が見える。

7:00天気予報では霧のち晴れなのでとりあえず出撃!

小槍のとりつきへ向かう。

今回は結構濡れているので右ルートから小槍へ。

小槍の頂上では定番の~~~!TKさんの生クラリネット演奏でアルペン踊りを~。

後は懸垂して、曾孫槍~孫槍~大槍へ。(小槍かっこいい~。)

頂上では概念図をみんなで表現!

その後はダッシュで新穂高温泉へ~。無事に明るいうちに到着できました。

2019.08.10~12 滝谷ドーム中央稜

参加者:AR、TN、記録TK

計画しても雨にたたられなかなか行けない滝谷ドーム中央稜。やっと行くことが出来た。

1日目は上高地から涸沢まで。久々のテン泊装備で体がきしむ。途中の横尾では長野県警の人が入山チェックしていた。

涸沢からは若者二人に置いていかれたが、一応コースタイム内の涸沢に到着。テントを張る。その後は毎度のごとくビール!汗をかいた後のビールはおいしい!

2日目5:00出発。涸沢~北穂東稜経由~滝谷ドーム中央稜~涸沢の予定。モルゲンロートがキレイ!

北穂東稜への入り口を確認。要所要所でケルンがありわかり易い。

さて一つ目のアトラクション「北穂東稜」。先行パーティもいたので景色を楽しみながら登る。またいつかは行くであろう「前穂北尾根」をバックに。

雲一つない天気で360°絶景なので非常に気持ちがいい~!

ゴジラの背もフリーで超す。先行Pに道を譲っていただく。

懸垂を一回交えほどなくして北穂小屋。約3時間で走破、上出来だ。北穂小屋で大休止後滝谷にむかう。

取付きに着くと予想はしていたが渋滞。。。やはり人気ルートはみんな狙ってますね~。私たちが最終かなと思っていたが後続Pも続々とやってくる。約1時間後私たちも出発。1P目はフェイスからチムニー。

2P目は普通のフェイス。3P目はⅠ級の歩きだがロープをまとめるのが大変なのでスタカットで行った。

4P目は私が一番面白かったところ。5P目よりテクニカル。

5P目も思っていたより簡単に終わり、ドームの頭から歩いて登山道へ。そこからは涸沢のビールを目指しダッシュ!

そのご17:00には涸沢に到着。ビールで乾杯しそのあとは現地で知り合った方に高級ウイスキーなどをごちそうになりながら落ちる。。。

3日目朝寝坊し、二日酔いながらテント撤収。無事に上高地に降りてきた。

2019.1.12~14:北岳(池山吊尾根)

参加者:Tさん、S姉、Iさん、Eさん、T

かねてから一度は行ってみたいと思っていた池山吊尾根に行ってきた。アプローチは奈良田温泉側と夜叉神峠側。

私の車が4駆でないのと最終日の鷲住山の400m登り返しが嫌なので奈良田温泉からにした。

1/12(土)7:40奈良田温泉・開運隧道ゲート厳重にしまっている。

トンネルを抜け林道にでる。はじめのうちは穏やかな林道あるきだったが・・・8時を過ぎると中央リニア新幹線の工事車両のダンプがひっきりなしに通る。ダンプは登山者を見るとスピードを落としてくれる。が、なかなかコワい。。。

中央リニアの工事はあるき沢橋までの半分くらいまで。がんばって歩いているうちに10:30「あるき沢橋」バス停に到着。

ここより急登の登山道がはじまる。地形図上では本日のお宿(池山小屋)までは近いのに「時間がかかるのはなぜかな?」と思っていたが、なるほど登山道は九十九折りだらけ。「たしかに距離あるわ~」

しかし厳冬期なのに雪が少ない…池山小屋周辺で水取れるかな?と思いながら重い装備を頑張って担ぎ上げ、14:20無事に池山小屋に到着!つかれた~~~!!池の周りには若干の雪があり何とか水がとれる。

小屋の中は誰もいない。早速テントを張る。先行パーティはもう少し高度を上げたようだ。本日はS姉おススメの餃子鍋!野菜たっぷり。

 

1/13(日)5:00池山小屋出発。昨晩は南岸低気圧が通ったのでかなりの降雪と思われたがふたを開ければせいぜい5cmほど。ラッキー!ワカンを小屋にデポしアイゼンにて頂上を目指す。

徐々に夜が明けていく。空は快晴!風もほぼなくこれから見れるであろう絶景に胸躍る。

8:20ボーコン沢の頭に到着。目指す日本第二の高峰「北岳」があらわれた!美しい!

ここから段々北岳に近づいていく。

以前夏に登ったバットレス4尾根。冬は絶対行く気にはなれない。

大絶景を楽しみながら、11:20北岳頂上へ!

冬に頂上で大休止なんてはじめてかも。大展望に後ろ髪を引かれるながら下山開始。間ノ岳~農鳥への稜線が素晴らしい!

15:00池山小屋到着。

 

1/14(月)6:20池山小屋出発。あとは下山するのみ今日は温泉はいって帰ろうという事でゆっくり出発。途中トラブルがあり9:20あるき沢バス停。

12:30奈良田温泉駐車場。

今回は皆様ありがとうございました!!

 

 

 

2018.12.9城山南壁:三日月ハングルート

リハビリクライミングという事で、Oさん・Mさん・Nさんに城山のマルチに連れて行っていただいた。この日は人数もすくなく楽しめてしっかり登れた。基本全てケミカルが続いており(不安な場合はリングボルト併用)フォローなので快適なルートだった。難易度は5.10cが最高グレードなので無理だと思ったらA0で乗越て行った。

2017.02.12 八ヶ岳:醤油樽の滝

今季バイルを新調したという事で久々のアイスクライミング!

今回は八ヶ岳山麓の醤油樽の滝。

噂では登りやすいが迫力があるという。

林道わきに駐車し目的地を目指す。

ほどなく入り口に到着。

 

入口より1時間弱で滝に到着!!さすが迫力がある!

 

久々のアイスなのでNさんにトップロープを張って貰い登る。おもしろい~~!

 

完全に貸し切り状態で、一通り登ったあとは退却。帰り際にはお日様も差してますます楽しく登れそうだった。

2015.08.14~16 滝谷クラック尾根

10年来の憧れだった滝谷へ,仲間に連れて行ってもらいました。

今回登ったのはクラック尾根です。
ルートグレードが3級上,ピッチグレードもIII級が連続することから,正直余裕でしょと思っておりました。
しかしながら開けてびっくり,ガレガレのB沢の下降に神経をすり減らすことに始まり,岩がもろくてホールドがいちいち信用できなかったり,ワイドクラックで奮闘したりと,これぞアルパインという感じでした。
退役クライマーにはかなり厳しく,気力体力ともに出し切りました。

リードしてくれた二人には何から何までお世話になり感謝感謝です。

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14日
上高地→涸沢
雨が降ったりやんだり。
屏風岩を見上げつつ昔の思い出に浸りながら歩く。

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15日
滝谷へ向けて,まずは北穂を目指す。
4時過ぎにスタート。

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小屋で身支度を整え,大キレットへ少し下る。

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ガレたB沢を取付きへ向けて下降する。
枯滝のクライムダウンもあり,何度も帰りたいと思った。

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B沢を下から。
岩屑が堆積している。
私は遥か後方で影も写っていない。。

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1P登って一旦懸垂下降。この写真の2P目の後リッジに出る。
浮石だらけでとにかく怖くて大変だった。

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3P目 III
珍しく硬くて快適。

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大キレットの縦走路を見上げる。
たくさんの縦走者がいた。 IMGP0062

背後の蒲田川・笠ヶ岳方面

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4P目 III級のはずなのに出だしが急傾斜で大変だった。

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第一尾根を背景に

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大キレットを縦走する仲間に撮ってもらった。
旧メガネのコルで渋滞待ち。
奥は滝谷第一尾根。

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旧メガネのコルにて。

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旧メガネのコルからジャンケンクラックを目指して2P。III級のはずなのに,正味5.8くらいのスクイーズチムニーがあって大変だった。

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7P目 ジャンケンクラック左側 IV
右側は残置支点が殆ど無く,大きいサイズのカムを持ち合わせていなかったのでややランナウト。

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大キレットの縦走路をこの角度から眺められるのは,クラック尾根を登った人の特権です。

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最終12ピッチ III

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北穂小屋のすぐ裏に出て終了。
渋滞に捕まったこともあって,終了は16時過ぎになってしまった。
その後ない体力を振り絞って涸沢まで下る。

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16日
気持よく晴れた涸沢から撤収。
今回5年ぶりだったが,次はいつ再訪できるだろうか?

2016.5.29 大台ケ原 千石ぐら「サマーコレクション」

9ピッチ:最高グレード5.10c

参加者:S(会友)&T

やっと念願の「サマーコレクション」を登る事ができた。

1週間前の予報では当日快晴だったが、前日の予報では午後過ぎから崩れそうとのこと。「日本一の多雨地帯の大台ケ原なのでもっと早く崩れるかもしれないね~」「遠くから来ているので、きっと山の神様が登らせてくれるだろう!」と大台ケ原駐車場で入山祝いをしながら色々話し込む。酒もつまみも底を着いた所で車中泊。

AM6:30起床 7:30からの西大台利用調整のレクチャーが始まる。天気崩れるのが不安だったのでギア類を全てつけて講習に望みすぐに動けるようにした。

AM8:00講習終了。出発。今回は先行Pがいたので取り付まで迷うことなくAM9:00到着。

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AM10:00登攀開始:先行Pの出立を待ち本日最後の4P目で取り付く。

 

1P目:5.5 35m ノープロテクション。チムニー内を登っていく。DSC_0491-1

 

2P目:5.10b 30m 1P目終了点にかの有名なサマーコレクションのプレートが掲げられていた。やっとあえたぜ~!さてこのピッチ出だしのトラバースがバランシー。しかしボルトがしっかりしているので安心して登りに集中できる。しかし上部のレイバック?気味の所でバランスを崩しフォール。。。まだまだだな~

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3P目:5.10a 47m 個人的にはこの岩場の岩質と形状が伊豆の城山南壁に似ているなと思いながら登攀。丸みを帯びたホールドや時々出てくるポケット。全体的にスラブなところ。50mぎりぎりまで引っ張るので最後の方はロープ重っ・・・

 

4P目:5.10c 15m このルートの核心ピッチ。「なるほど、なるほど~どうしようかな~」スピード重視でA0しちゃえと抜けてしまう。あとから考えたら勿体無かったかなと・・・ところでサマコレの各ピッチの終了点は丁寧に2セットづつ打ってある。これを開拓してくれた方々の心遣いが感じられる。

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5P目:5.8 30m 大概の人は4~5P続けて登っているようだが我々はシングル50mだったので4P、5Pと切って登った。個人的には5.8以上にグレードを感じた。

 

6P目:5.7 35m 森の中トラバース。土の上も歩く。ボルトも少なめで靴にドロがつくのでグレード以上に緊張する。

 

7P目:5.8 30m このルートのハイライトピッチ!ハンドトラバース!来る前からどんな所だろうとワクワクしていた。初めは階段右上ランペ。そこから左へハンドトラバース。全体的に霧がかかり始めてきたので残念ながら高度感は楽しめなかったが。ハンドジャムがガッツリきき、足も良く見れば小さいのを拾える。

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8P目:5.8 25m 霧雨が降ってきて早く抜けたいと言う気持ちがでてくるが、先行の兵庫労山の山岳会の3パーティのスピードが速いくておいつけない。。。一つの山岳会で「サマコレ」を3パーティー6人を出せるなんて強いな~と感心してしまう。こちらのピッチも作者の「高度感を満喫して!」という意図が感じられるボルト打ちだが完全に霧の中。。。残念~

 

9P目:5.8 30m ついに最終ピッチ。本降りになる前に終わりたいとの思いが神様に通じた様で岩がべチャべチャになる前にPM2:45終了点に到着。途中からアルパインチックな雰囲気でのぼりランナウトしてボルトがほしい~と思った所にしっかりボルトが。ここも作者の配慮が感じられる。最後の最後も「ここで噂のツンデレツンハングか~」と思いながら乗っ越し!終了点にもリッパな看板が。

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無事に登攀を終え二人とも大満足!!下山は千石尾根~登山道へ。途中ぶなの森と霧の幽玄な雰囲気があたりを包み「これぞ大台ケ原やねー!!」とテンションあげあげで歩く。

 

PM3:40 大台ケ原駐車場に到着。そのとたん雨が本降りになった。

 

2015.10.24瑞牆山:十一面岩奥壁「一粒の麦」

「一粒の麦」 いいクラックルートと聴いてから約2年、やっと登ってくる事が出来た。今回のハイライトピッチはSさんにリード。私は今回楽なピッチだったのでプレッシャーが殆ど無かった。

1P:5.9 私L ワンポイント のクラック

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2P:5.10b SさんL 素晴しい見栄えのするクラック。大きめカム2セットあった方がいい。5番2つと6番1つほしい。

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3P:5.6 私L アルパインチック。シングルにしたので ロープの流れが。。。

4P:5.6 SさんL チムニー 。ほぼ歩き。

5P:5.10a  私L ルーファイがめんどう。

6P:5.10c SさんL  最初のかぶってるフェイスが核心。そのあとは小川山レイバックのようなきれいなクラックを登る。

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素晴しい天気の中の素晴しい登攀でした。

 

 

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東京都勤労者山岳連盟